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防炎・難燃のカバーを販売しない理由
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仲林工業では、現在、防炎カバー、難燃性のあるボディカバーはお作りしておりません。
放火や不審火を思うと、防炎タイプのカバーは精神面でもひと役買います。仲林工業でも、過去に防炎タイプのカバーを製造・販売しておりました。しかし、カバーとしてのデメリットが目立ち、販売中止に至りました。
その内容を下記に挙げます。 |
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生地が硬くなることにより、塗装面への悪影響が懸念される |
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内容 防炎カバーは、生地が防炎のための特殊な溶剤や薬剤で加工されたものになりますが、往々にしてこの生地がごわごわとした硬質になりやすいです。これはお車のボディに傷などの悪影響を与えてしまうと内心ためらってしまうほどで、実際に長期装着には不向きです。
しっとりと柔らかい防炎生地が実現でき、ボディと接する内側の面に起毛(上質の起毛)を起こすことができればこのデメリットはクリアされますので、もし今後、防炎タイプの製造を検討する場合は必須の項目になるかと思います。 |
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高価である |
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内容 上記でも触れておりますが、防炎のための特殊な溶剤や薬剤で加工された生地を使用するため、通常のボディカバーよりも高価になります。また、塗装面への悪影響を考慮し、起毛も付けなければならないので、そのコストは跳ね上がります。
ただ、価格よりも防炎・難燃の機能を優先される方には、高コストは一概にデメリットとは言い切れません。 |
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「燃えない」わけではない。溶けた生地がボディを害することも |
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内容 防炎カバーと謳われていても、あくまで「難燃性」になること、もしくは「難燃性」であることが多く、これは完全に「燃えない」のではなく「燃えにくい」ものとなります。実際に火にかかると、燃え広がるスピードは防炎タイプでないものに比べ遅いですが、溶けてしまうものがほとんどです。
放火などで、燃える溶液とともに火をつけられれば、生地に関係なく燃え上がります。
また、溶けてしまう生地の場合、溶けたそれが車体に付着し、結局はお車のボディはダメになってしまいます。
例え溶けなかったとしても、熱が通ってしまえば、お車のボディを害します。 |
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老朽化にともない、防炎・難燃性の効果が落ちていく |
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内容 ボディカバー全般に言えることですが、ボディカバーは外部からの影響を受け、目に見えて老朽化が進みます。防炎カバーを使用されるということは、第三者の目に触れる屋外である場合が多いと思います。屋外の使用では老朽化も激しく、それは防炎カバーも同じで、難燃性の効果が次第に落ちていきます。
そのため、防炎カバーだからといって、まだカバーが持っていても(使えたとしても)、いざというときには防炎の効果はない場合があります。
表面の加工ではなく、生地の織りとなる糸など素材そのものが完全な防炎のものであればこの問題はクリアとなりますが、完全にその素材でできた生地は、先述の通りごわごわとしたものとなり、ボディカバー用として使用するには抵抗があります。 |
上記を読んでいただければ、防炎・難燃の機能と、ボディカバーとしての効果の両立が難しいことがわかっていただけると思います。
防炎タイプということで、放火の対象から外れやすく、放火魔のいたずら心を失わせ、防犯上有効であったりと、メリットもあるため、ボディカバーの機能として取り入れられるのであれば取り入れたいのですが、現状、コスト面も考慮したうえで適した生地になりにくいのが現状です。
「燃えにくい」という機能だけで満足するなら製造もしやすいですが、「溶けず」、「燃えない」、そして「完全に熱を通さず」、「ボディに優しい柔らかさ」が実現できたものでないのなら、「車を保護するアイテム」として謳うには厳しく、現状、仲林工業では防炎カバーは販売しない、という結論に至っております。 |
──日本防炎協会では、防炎カバーを推奨されていますが?
公益財団法人 日本防炎協会(JFRA)さまは、防炎をメインに業務を行っておられます。当然のことながら、ボディカバーだけでなく防炎性能のある商品を推奨されます。
「防炎」という観点から見れば、ボディカバーは防炎カバーを、となりますが、「車を保護するアイテム」という観点から見れば、防炎以外にも着目すべき機能があります。防炎カバーを否定するわけではありませんが、防炎機能を優先するあまり、他の機能を二の次にしてしまうのは、「車を保護するアイテム」という観点から見ても、疑問に感じております。
★現在、防炎カバーを販売していない仲林工業ですが、上記問題をクリアさせ、いつか販売を行うときがくるかもしれません。製作に関しましてはいまも試行錯誤しながら検討しておりますことをご理解ください。 |
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