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ハーフカバーをオススメしない理由
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ボンネットカバーやフロントカバー、幌などの一部を覆う通称ハーフカバーの製作についてお問い合わせいただきますが、誠に恐れ入ります、ハーフカバー用の型がないため、お作りできないというお返事になってしまいます。
「フルカバーの一部分を切り取る形で作れるのでは?」というご指摘も受けるのですが、フルカバーの一部分を切り取るようにしてお作りすることは可能です。しかし、実際に装着した際、ボディの湾曲具合や窪みによって形状、丈等が予定通りにならないことがあります(ボディカバーは生地でできており、フルカバーで少し浮く部分がハーフとして裁断されたことによりボディに落ちて密着すれば、それだけでカバーの形状、丈等にズレが生じます)。
また、肝心になるのは「留め具」です。カバーとしての効果を高めるには、しっかりした「留め具」を装備し、それによってボディに固定しなければなりません。お客さまからよく申される、ワイパー部分を使った留め方やミラーに引っかけた固定方法では、往々にしてめくれあがることが弊社の経験からわかっております。
ハーフカバーは風にはためきやすく、剥がれがちなので、この「留め具」がしっかりしていなければ、ボディを叩いたり傷を付けたり、ワイパーを破損したり等、仇になってしまいます。
──それでは、「留め具」のしっかりしたハーフカバーを作ってもらえませんか?
しっかりした「留め具」がくせ者です。下記写真は、仲林工業が過去に販売しておりましたハーフカバーです(現在は廃盤となり、製作は行っておりません)。 |
しっかりと留めるために、「留め具」である黒いゴムが直接ボディと接触しております。
ボディに傷つきにくいゴムを使用しているとはいえ、伸縮性のある帯状のゴムがボディに当たっていて良いことはありません。 |
■ 車を保護するアイテムとして、ハーフカバーはオススメできません |
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フルカバーのボディカバーを販売しつづけております仲林工業にとって、ハーフカバーはデメリットの方が多く、お車を保護するアイテムとしてオススメできません。
もちろん、埃よけや、バンパー部分のハーフカバーなら飛び乗る猫の爪跡防止等、メリットもあります。
ただ、それはフルカバーでより高く効果を見込めます。
デメリットを以下に挙げます。 |
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意外と、着脱に手間がかかる |
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解説 ハーフカバーや一部分のカバーは、着脱が楽だと思われがちですが、決してそうとは限りません。フロントバンパーやリアバンパーのみ等、ハーフというよりほんの一部分を覆うだけのカバーでしたら、フルカバーに比べ、着脱は容易でしょう。
しかし、それでも、上の写真のように、一部分のカバーだからこそ肝心となる「留め具」の装着(引っかけたり結んだり、場合によってはマグネットや吸盤等を付けたり外したり)に時間を取られ、フルカバーの着脱と大差ないか、それ以上の手間がかかる場合があります。 |
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いたずら防止、盗難防止の効果が薄い |
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解説 上の写真を見ていただければわかりますが、ハーフカバーの場合、カバーをしていても露出しているボディから車が特定されやすく、いたずらや盗難防止の効果が薄れる結果となります。 |
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外部からのゴミや汚れが、カバーとボディの間に入りやすい |
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解説 ハーフカバーや一部分のカバーは、生地に覆われているところが完璧に保護されるのではなく、きちんと保護される領域はかなり少なくなります。
例えば上の写真のような場合、汚れが付かず、雨水も弾いてボディカバーとしての効果が発揮できる領域は、広めに見てもミラー袋より上の部分(ルーフ周辺)のみになります。
フロントやリアバンパーの上に生地が乗っていますが、すぐ近くにボディと生地の隙間があり、ここから外部からのゴミや汚れ、また雨水等が侵入します。ゴムの「留め具」で固定されておりますが、固定されている箇所以外に隙間があるため、外部からの不純物の侵入を防止することはありません。
おおきなものでは木の葉やナイロン袋、タバコの箱なども入って挟まってしまいます。それらが挟まった状態で、はためきがちなハーフカバー、もしくは一部分のカバーを装着していれば車のボディはどうなるか、想像しただけでもその危険性はおわかりいただけると思います。 |
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ボディの覆われている所と露出部分の差が発生し、ムラができる |
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解説 ハーフカバーや一部分のカバーは、フルカバーではないためボディの覆われているところ、また露出しているところと、差が発生します。
これは、直射日光にさらされている環境下では危険です。陽射しの鋭い真夏、外へ出ていて、シャツに覆われていた部分とそうでない部分の皮膚の日焼け具合がまったく異なることは、誰もが経験されているものと思います。
お車にも当てはまります。ハーフカバーや一部分のカバーを永年使用していると、覆われているところと露出しているところでボディカラーが異なり、色ムラになってしまう場合があります。
同様に、酸性雨が直接当たっている部分と当たらない部分で、ボディの状態にムラが出てしまうこともあります。
ただし、これは、例えば屋根付き駐車場で、飛び出しているフロントのみ陽射しにさらされるので、フロントだけのカバーを装着する場合はメリットになることもあります。 |
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露出した部分の「留め具」による傷や日焼け跡が発生しやすい |
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解説 上の写真をご覧いただけましたら、カバーの生地を抑えるために黒いゴムがいくつか縫い付けられ固定されています。先にも述べましたが、柔らかい素材のゴムであっても、それがボディと直接触れていて良いことはありません。繰り返しの着脱により、ゴムがボディに傷をつけてしまうこともあり得ますし、ひとつ上の項目でも触れております、留め具の日焼け跡が発生してしまう恐れもあります。 |
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価格が「ハーフ」ではない |
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解説 留め具が特殊でない通常設定のハーフカバーはフルカバーに比べ安いことは確かですが、半分ではなく、実際はそれ以上のお値段が発生したりします。
例え生地面積が半分であったとしても、裁断や縫製にかかるコストはきれいに半分ではありません。そのため、ハーフカバーを設定したとしても、フルカバーの半分の価格でのご提供は厳しくなります。 |
フルカバーのリピート注文を多く頂戴する仲林工業ですが、過去に販売させていただきましたハーフカバーのリピート注文は、限りなく無いに等しいものでした。
これは、ハーフカバーの効果がなかった、実感いただけなかった何よりの証と考えます。
効果がないという疑惑のあるものを販売していてもよいのかと疑問が浮かび、改めて検討のうえ、デメリットの多さからハーフカバーの販売はやめさせていただく運びとなりました。
結果的に、車を保護するアイテムとして、ハーフカバーはオススメできないというのが仲林工業の結論です。
★これはあくまで仲林工業の永年の経験から出た考えであり、他社さまのハーフカバーがこの通りに該当すると指摘しているわけではありません。 |
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